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2008.04.17

在外邦人の国際離婚

在外邦人の国際離婚,という案件を抱えていて,予想外に苦労しています。日本国内で同居中に相手方が行方不明になり,探してみたらいつのまにか本国に帰国していた,というケースなのですが,家庭裁判所であえなく訴状却下の憂き目に遭い,現在控訴中。
在外邦人の離婚訴訟自体,ほとんど例がないようですが,「原告が国外にあるから日本の裁判所には裁判管轄がない」,という判断には釈然としないものを感じますし,そんな判断がまかり通ったのでは在外邦人は日本の裁判所で離婚訴訟をすることができない,ということになりかねません。
昭和39年の最高裁判例(参考記事)以後,離婚訴訟の国際裁判管轄の基準として国籍を基準とする説は影を潜め,住所基準説が通説的地位を占めたようですが,本当にそれでいいのかどうか。
国際家族関係では複数の法秩序にもとづく法律関係が多元的に生じているのですから,我が国の裁判管轄を認めたからといって,他国の裁判管轄権を侵害することにはならないはずです。そういう意味において,国際家族関係においては,財産法的視点で国際裁判管轄を限定する必要性は乏しいと思っています。

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表現の処罰と表現手段の処罰

立川ポスティング事件の最高裁判決が裁判所のホームページに掲載されています。

本件では,表現そのものを処罰することの憲法適合性が問われているのではなく,表現の手段すなわちビラの配布のために「人の看守する邸宅」に管理権者の承諾なく立ち入ったことを処罰することの憲法適合性が問われている
という判断が,有罪判決を導く大前提とされているようです。
しかし問題は,表現内容によって取締の対象になるものとならないものが歴然として存在しているという事実であって,最高裁判所はこのことから目を背けました。
表現の自由は表現の手段なしには成立し得ないはずであり,表現の手段を保障することこそが,表現の自由の要なのではないでしょうか。

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